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購入?それともレンタル?

電動シニアカートの利用を検討する際、まず最初に決めなくてはいけないのが・・・

「買うかどうか」

実は「買わずに利用」している人の数がものすごく多いのが電動シニアカート。じゃあどうしているのかというともちろん「レンタル」です。特に介護保険を使っての1割ないしは2割負担のレンタルです。

どの選択肢にするか。
それぞれのメリット・デメリット考えてみたいと思います。

view_module 目次

  1. 意外と高額な電動シニアカート
  2. 購入・レンタルでそれぞれいくらかかるか
  3. 購入のメリット
  4. レンタルのメリット


意外と高額な電動シニアカート

購入検討を始めた当初、ちょっと驚いたのが価格です。
50㏄原付スクーターより安いのだろうと勝手に思いこんでいたのですが、実際には同等もしくは50㏄原付スクーター以上でした。

例えばこちらをご覧ください。

●電動シニアカート比較|電動シニアカート購入ナビ

30万円台が大半です。
一部20万円を切るリーズナブルな価格帯の製品もありますが、電動シニアカートの販売・レンタルなどの業務を行っている人から話を聞くと、操作性や走行性能という点ではやはり差があるとのこと。段差での安定感などが劣り、結局買い替えたり大手メーカー製品のレンタルに切り替える人も少なくないそうです。「メジャーな製品なら中古でも比較的高額で売却できる。中途半端なものはやめたほうがいい」といったアドバイスももらったことがあります。

高額ゆえに躊躇する大きな理由は、「将来的にどの程度利用するかが不透明」なこともあります。電動シニアカートは足腰が弱った人のための製品ではありますが、さらに症状が進み、立ち上がること自体に支障が出てしまうと今度は乗れなくなってしまうからです。認知機能の衰えが進んでも難しいでしょう。そういう点では「過渡期」に必要となる介護用品とも言えます。

また利用エリアの環境によっては、「使いにくい」「少々危ない」ということもあるでしょう。歩行者・自転車の密集地域で走行するのは困難ですし、歩道と車道の区分がなく車が高速で飛ばしている道も危険です。

インターネットオークションサイトで販売されている中古の電動シニアカートを見ていると、「子供たちから親への誕生日プレゼントとして購入したが、本人がほとんど利用せずに終わってしまった」というような記述も目にします。とりわけ本人・同居者が選んで購入したわけではないケースでは、ガレージの置物として終わってしまう可能性も高まるのかもしれません。

購入かレンタルか。

購入の場合は、新品・中古という選択肢もあり、レンタルの場合には、介護申請を使っての利用か一般レンタルかという選択肢があります。


購入・レンタルでそれぞれいくらかかるか

まずは費用面で見ていきましょう。

仮にスズキの「タウンカート TC1A」を利用したいと考えた時の費用で比べてみたいと思います。

メーカー希望小売価格
スズキ公式サイト
378,000円
購入─新車
価格.com
378,000円
購入─中古(一例)
楽天市場内の中古専門ショップ
228,000円 他
レンタル(一例)
ゆうプラン
一般レンタル20,000円/月
介護保険レンタル2,000円/月

仮にこの価格・利用料金で2年間利用すると仮定すると・・・

購入─新車378,000円
購入─中古228,000円
一般レンタル480,000円
介護保険レンタル48,000円

当然ですが、1割負担で済む介護保険利用でのレンタルがもっとも安くなります。年間24,000円だけで済むので、9年利用してやっと中古購入の金額ととんとんになる程度。収入レベルによっては2割負担となりますが、それでもレンタル料は年48,000円で済みます。

ただ介護保険を利用して電動シニアカートを借りるには基本、「要介護2以上(2~5)」の介護認定度が必要となります(要支援1~2、要介護1でも主治医意見書などで必要と判断されれば許可されることもある)。

この「要介護2」というのは、自力では立ち上がることや歩行などが困難で、入浴・排泄・着替えなど介助者がないとできないというレベルなので、かなり寝たきりに近づいている状態と言えるでしょう。正直、電動シニアカートを利用したいという人は、その手前の「要支援2(立ち上がりや歩行において安定性を欠く)」「要介護(立ち上がりや歩行において不安定感がある)」に多いと思われるのですが、その場合には特別に利用申請をして許可をもらう必要があります。

介護認定・利用許可が得られなかったら、レンタル料金は全額自費となります。

上のケースだと、11カ月利用で中古購入とトントンになり、1年7カ月利用で新品購入と同等の金額になります。それより長く使う場合には購入してしまったほうがお得と言う計算になります。


購入のメリット

そのようなわけで、介護保険を利用してのレンタルが無理で、かつある程度の期間利用するのであればレンタルより購入のほうが経済的です。
初期はまとまった費用がかかりますが、不要になった場合も中古流通市場がありますので、売却することが可能です。

またレンタルと違い、使いやすいように自由にいじることもできます。

現在、数多くのメーカーが電動シニアカートを出していますが、レンタルの対象となっているないものもあります。ニーズに合わせ自由にモデルを選ぶことができるのも購入のメリットと言えるでしょう。


レンタルのメリット

一方レンタルにはレンタルのメリットがあります。

介護保険を利用してのレンタルの場合・・・

「圧倒的に費用負担が少ない」

ことが最大のメリットとなります。

また不要になったり利用が困難な状態になった場合にはサービス利用を停止して返却できることです。
実際にある程度の期間使ってみないと、どういうタイプの製品がいいかわからないという場合もあるでしょう。レンタルなら途中で別のモデルに変更することも可能ですし、その時々の身体の状態にあわせ乗り換えていくこともできます。

任意で加入する保険、2~3年ごとに交換が必要なバッテリーなどのランニングコスト、故障対応なども、レンタルのメリットと言えます。

現在、電動シニアカートのレンタルを行っている店舗は全国に多数あります。介護福祉用品のレンタルを行っているショップを探して問い合わせをしたり、あるいは市町村役場の中にある地域包括センターに相談すれば、きっといくつか教えてくれるはずです。

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